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自民提言「2割負担」「ワンコイン」盛り込まず

レポート 2019年12月17日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

自民党は12月17日、人生100年時代戦略本部(本部長:岸田文雄政調会長)の会合を開き、全世代型社会保障改革の実現に向けた提言を取りまとめた。後期高齢者の医療費の窓口負担について「一定所得以上の方に限っては引き上げる」としたほか、紹介状なしで大病院を受診した際の定額負担の下限増額と、対象を200床以上の一般病院に拡大することを求めた。一方、政府の全世代型社会保障検討会議で議論されてきた「後期高齢者の原則2割負担」や「全ての医療機関での受診時定額負担」といった負担増は盛り込まず、政府の議論との温度差も露呈した。 自民党は政府の動きに合わせて、医療費の「給付と負担」の在り方などについて、9月から議論を重ねてきたが、国民に負担を強いる施策には慎重論が相次ぎ、「医療保険制度改革」の中身は示していなかった(『受診時定額負担、自民党内で異論相次ぐ』を参照)。この日の会合で、具体的な医療保険制度改革の方向性を示したところ、大きな異論は出なかった。そのため、人生100年時代戦略本部は近く提言を政府へ伝え、全世代型社会保障検討会議の中間報告に反映させたい考えだ。 高齢者の生活に配慮 焦点となっていた後期...