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先輩米国心臓外科医のカッコいい言葉

オピニオン 2019年12月30日 (月)  北原大翔(メドスター ワシントン ホスピタル センター 心臓外科医)

バックナンバーはこちら 「外科医とは何か」めちゃくちゃ重め、かつ真面目なテーマに取り組んでしまったために全く筆が進まない状態が約半年間続きましたが、ようやく最後の章までたどり着くことができました。前回お話したスーパーPA(手術のスペシャリスト達)がいる中で、手術を生業にしている外科医はいったい何をする人なのだろう。 僕が「PAを超えたPA、スーパーPAだ!!」と大興奮していたところ、普段はくだらない話で一緒に盛り上がってくれる米国心臓外科医の先輩から「それは単なるPAだろ」と非常に冷めた意見をもらいました。先輩は続けてこんなことを言ってきました。「外科医より手術のうまいPAはごまん(巨万)と存在している。自分がいた病院ではものすごく手術ができるPAばかりだった。逆に言えばあんなもの(手術)は誰だってたくさんやればうまくなる。だから外科医は、手術をただ行うだけではなく病や医学に対する科学的な探究を続けていかなくてはいけないんだ」。圧巻です。 先輩の意見の前半部分「誰だってたくさんやれば手術がうまくなる」について。いやー、これはなんとも言えないです。難しいものはやはり何度やっても難しいです...