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事故対応が後手に、教訓生かし病院改革に尽力 - 福島県立医大病院長、副病院長に聞く◆Vol.1

医師調査 2020年1月7日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

福島県立医科大学は2019年12月、手術に伴う医療事故を機に、医療安全管理体制強化に向けてアクションプランを策定、公表した(『福島医大、手術事故を機に医療安全アクションプラン策定』を参照)。(1)アクシデント対応の強化、(2)患者対応の充実、(3)医師の業務負担軽減への取り組み、(4)医療安全文化の醸成、(5)臨床研修医・学生のガバナンス強化――の5つの基本目標を定め、業務、意識、組織改革を進めることを目指す内容だ。 アクションプランを大学としていかに実行に移し、医療安全の向上に取り組んでいこうとしているのか――。契機となった医療事故の経緯、アクションプランの内容と進捗状況などを福島県立医科大学附属病院長の鈴木弘行氏、同副病院長の大竹徹氏にお聞きした(2019年12月25日にインタビュー。全2回の連載。文中、敬称略)。 ――今回のアクションプランは、手術中に重篤な後遺症が残った医療事故に関する医療安全検討委員会がまとめた報告書がきっかけです。事故が起きたのは2015年12月。委員会は2019年1月に設置、第三者を交えて構成され、医療事故の医学的な検証ではなく、「病院の組織的課題の抽出と...