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特定保健指導率92.1%、“医保連携”で取り組む予防医療◆Vol.1

スペシャル企画 2020年3月19日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

名古屋から特急で1時間半、岐阜県の山あいに位置する下呂市。三大名湯の一つとして名高い下呂温泉で知られ、飛騨川沿いに温泉旅館が建ち並ぶ観光地だ。2019年8月末時点での人口は3万2120人。39.1%を65歳以上の高齢者が占め、75歳以上の後期高齢者に限っても22.6%に上る。 人口減少、少子高齢化、医師不足――。さまざまな課題を抱える下呂市が今、力を入れているのは予防医療だ。 温泉旅館が建ち並ぶ下呂市中心部 指導率日本一に 取り組みの最大の特徴は、特定保健指導率が92.1%(2017年度)に達することだ。自営業者や高齢者が多い市町村国保の加入者は、各健保組合に所属する会社員などと比べて、健康状態を把握するのが難しく、国は指導率の目標を60%としているが、全国の平均指導率は25.6%にとどまる。一方、下呂市国保の指導率は2012年度から6年連続で90%を超えた。指導が必要となる加入者ほぼ全員に指導を施していることになる。 2017年度に「特定保健指導率、日本一」として厚生労働大臣からメッセージが送られたほか、2019年11月には、厚労省が主催する「健康寿命をのばそう!アワード」で生活習慣...