1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 予防医療ではなく「予防」も医師の重要な役割◆Vol.4

予防医療ではなく「予防」も医師の重要な役割◆Vol.4

スペシャル企画 2020年3月22日 (日)  聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)

大塚正議(おおつか ただよし)氏 1975年、岐阜大学医学部卒業。岐阜県立下呂温泉病院などの勤務を経て、1983年、大塚耳鼻咽喉科医院を開業。2010~2014年、下呂市医師会会長。2018~2019年、下呂ロータリークラブ会長。2017年からは減塩推進委員長も務める。 ――開業から36年間、地域住民を診てきました。 延べ150万人の患者を診てきました。下呂市は現在人口3万2000人程ですが、隣接する地域からも受診されます。耳鼻咽喉科は他科との境界領域でもあり、症状によっては専門科を紹介することがあります。それぞれの患者の近所に紹介できる医療機関が少なく、日々、医師不足を痛感しています。 2004年度から臨床研修制度が始まった途端に、若い医師が来なくなってしまいました。当時は下呂市医師会の副会長をしていたのですが、このままでは地域医療は成り立たなくなるのではないかと危機感を覚えました。 ――最初に取り組んだのはどういうことだったのですか。 2006年からほぼ毎年健康に関するフォーラムを開催し、毎回100~400人の参加がありました。参加者は、医療関係者、自治体職員、一部の市民になるわけ...