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「そろそろ最悪の事態、想定した対応を」 -高山義浩・沖縄県立中部病院地域ケア科医師に聞く

レポート 2020年1月27日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症の報道が連日相次ぎ、感染者数および死亡者数ともに増加の一途をたどっている。折しも春節で、中国からの渡航者も増加、日本での流行拡大が懸念されている(中国政府は、2020年1月27日から海外団体旅行の禁止)。中国国内の死亡者は1月25日24時の時点で56人、感染者は中国国内で1975人、世界で2000人を超えている。 日本ではどんな備えをすればいいのか――。沖縄県立中部病院地域ケア科医師で、2009年4月の新型インフルエンザ流行時、厚生労働省の新型インフルエンザ対策推進担当官として対応に当たった高山義浩氏に、行政と医療機関へのアドバイスをお聞きした(2020年1月26日時点での情報を基に、同日にインタビュー)。 ――まず2019-nCoV感染症の今の流行状況をどのように受け止めておられるかをお聞きします。 2019-nCoVの流行は2019年末から報道されていましたが、感染者数はそれほど多くはなく、情報が限られていることもあり、私自身も静観していました。しかし、今年に入って連日報道が続くようになり、中国以外にも、日本、韓国、台湾、タイなどの近隣...