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「ドーナツ窒息による事故死ではなく脳梗塞」、弁護団主張

レポート 2020年1月28日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

長野県安曇野市の特別養護老人ホーム「あずみの里」で、当時85歳の女性入所者が2014年1月に死亡、同ホームの准看護師がドーナツを誤って間食として提供したとして業務上過失致死罪に問われ、2019年3月の長野地裁松本支部判決で有罪(罰金20万円)となった裁判の控訴審が、1月30日に東京高裁で始まる。准看護師側は、判決を不服として即日、控訴していた。 控訴審に先立ち1月28日、准看護師の弁護団が都内で会見を行い、「検察が同意したもの以外は、証拠採用しないということで、裁判が終結することを危惧している」と述べ、証拠採用とそれに基づく事実判断を求めていく方針を強調した。 都内で会見する、准看護師の弁護団 弁護団は、女性入所者の死因は、ドーナツを詰まらせたことによる窒息ではなく、脳梗塞であると主張する構え。1月9日の裁判所との打ち合わせで、その立証に向け、救急と脳神経外科の専門医各1人、Ai(死亡時画像診断)の専門家4人、計6人の医師による意見書3通を提出するほか、医師や刑法の専門家など7人への証人尋問を行う方針を説明したが、「説明の途中で裁判所に3回も制止された。説明は必要ないという態度を取られ...