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JCHO尾身氏「国内で無症候性キャリアから感染拡大あり得る」

レポート 2020年1月30日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

厚生労働省は1月30日午前10時半、前日に中国・武漢からチャーター機で帰国した邦人206人のうち計3人から新型コロナウイルス(2019-nCoV)が検出されたと発表した。そのうち2人には症状がなく、国内初の無症候性キャリアとなった。記者会見に同席した地域医療機能推進機構理事長の尾身茂氏は「症状がなくてもウイルスがいるということだから、他の人に感染する可能性はあり得る。無症状の人から随分感染しているのがSARSとの最大の違いだ」と述べ、無症候性キャリアからの拡大を防ぐ必要があると強調した。 記者会見する(右から)尾身理事長、日下課長、脇田所長 尾身理事長は世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局感染症対策部長や、内閣官房新型インフルエンザ等対策有識者会議の会長などを務める感染症対策の専門家。 無症候性キャリアの2人は40歳代の男性と50歳代の女性で、いずれも帰国後は千葉県内のホテルで滞在していたが、検査結果が判明したため、現在は医療機関へ移っている。発熱や咽頭痛などの症状が出た50歳代男性からもウイルスが検出され、東京都内の医療機関で入院している。 1月29日に帰国した206人のうち、3...