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保湿剤で応酬、答申附帯意見案審議で

レポート 2020年1月31日 (金)  水谷悠(m3.com編集部)

中医協総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は1月31日、2020年度診療報酬改定答申の附帯意見案について議論した。健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏が医療用保湿剤の適正処方について引き続き検討するとの文言を入れるよう求めたところ、日本医師会常任理事の松本吉郎氏が強く反対。田辺会長が事務局と検討するとして引き取った(資料は、厚労省のホームページ)。 幸野氏は、2018年度改定で医療用保湿剤の処方制限が行われず、その後も特段の議論が行われていないとして、附帯意見に盛り込むよう要望(『ヒルドイドの処方制限は見送り』、『保湿剤、「一部保険適用外に」、健保連が提言』を参照)。 これに対し、松本氏は医療用保湿剤が中医協で俎上に載せられたきっかけが健保連のレセプト分析による提言だったことを指摘し、「あのデータがいかに杜撰なものだったのかさらに明らかにされるがそれでもいいのか。あの93億円は何だったのか」と質した。幸野氏が「単なる皮膚乾燥症で給付された」と述べると、松本氏は「皮膚乾燥症は病気ではないのか。患者に対してあまりにも失礼な言い方で、非常に遺憾だ」と強く批判した。 幸野氏...