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「2022年へ医療保険制度改革に残された時間ほとんどない」

レポート 2020年2月3日 (月)  水谷悠(m3.com編集部)

社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)は1月31日に医療保険制度改革に向けた議論を開始し、政府の全世代型社会保障検討会議が最終報告をまとめる予定の今夏に、本部会でも取りまとめをすることで一致した。同会議の中間報告と新経済・財政再生計画改革工程表 2019に掲げられた内容を中心に議論する。委員からは「2022年から団塊の世代が後期高齢者になり始める。医療保険制度改革に残された時間はほとんどない」(全国健康保険協会理事長の安藤伸樹氏)との危機感や、後期高齢者の自己負担割合引き上げの是非、紹介状なし大病院受診時の定額負担についての意見が出された(資料は、厚生労働省のホームページ)。 2020年1月31日社保審医療保険部会資料 健康保険組合連合会副会長の佐野雅宏氏は後期高齢者の2割負担について、「低所得者への配慮はもちろん必要だが、現役世代の負担軽減につながるかどうかを検証しながら、対象範囲の議論が必要」と指摘。また、紹介状なし大病院受診時の定額負担について、対象範囲の拡大、負担の増額、増額分を公的医療保険に充てることについて賛成を表明し、「範囲を狭め...