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感染症学会理事長「細菌性肺炎の合併がないか確認を」

レポート 2020年2月7日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

日本感染症学会と日本環境感染学会は2月7日、新型コロナウイルス(2019-nCoV)への対応に関する緊急セミナーを開催し、これまでの症例や今後の見通しについて情報を共有した。日本感染症学会理事長の舘田一博氏は、「感冒の症状の人がたくさん見つかり、分母が広がれば死亡率はかなり低いとの予想はある」と、SARSなどと比べて病原性は低い可能性が高いとの見方を示した上で、「新型のウイルスなので、決して油断することはできない。注意深くエビデンスを見ていくことが大事だ」と注意を呼びかけた。 (左から)日本感染症学会の舘田理事長と日本環境感染学会の吉田理事長 討論の中で、武漢での死亡率が極端に高い理由を問われた舘田理事長は、(1)医療機関へのアクセスの問題、(2)高齢者や基礎疾患を持つ人が多く感染している、(3)二次性細菌性肺炎の合併が多い――という両学会が示している見解を紹介した上で、「残念ながら、十分な情報が得られていない。細菌性肺炎の合併が起きているのであれば、抗ウイルス薬による治療ができない中で、抗菌薬をうまく使うことで死亡率を下げることができるのではないかという仮説はできる。患者を診たら、細...