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「あえて診ない」ための医療機関の振り分け、政府が-早川智・日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年2月9日 (日)  聞き手・まとめ:岩崎雅子、橋本佳子(m3.com編集部)

感染者数および死者数ともに増加の一途を辿る新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症。2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が2月6日、事務総長を本部長とする対策本部を立ち上げるなど、五輪への影響も懸念されている。そもそも東京五輪の感染症対策はどのようなものなのか、新型コロナウイルス感染症への政府の対応はどう評価できるのか。日本産婦人科感染症学会で助言をウェブサイトに公開するなど、「情報発信体制の整備が重要」と話す日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授の早川智氏に話を聞いた(2020年1月27日時点での情報を基に、同日にインタビュー。全2回の連載)。 日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授の早川智氏 ──まず、2019-nCoV感染症に対する世間の反応をどのように捉えていますか。 インチキな情報がいっぱい出回っていると思います。一番まずいのは感染者数や重症化率、致命率、感染しやすさですね。とにかく怖がって騒ぐ人、マスクや消毒液を買い占める人、「バッタリ倒れて突然死する」とか「中国の生物兵器」だとか無茶苦茶な世界です。「HIVに似たシークエンスがある」というすぐ...