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感染症対策「ある程度強制力を」、人間は「そういうもの」-早川智・日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2020年2月16日 (日)  聞き手・まとめ:岩崎雅子、橋本佳子(m3.com編集部)

感染者数およびに死者数ともに増加の一途を辿る新型コロナウイルス(COVID-19)感染症。2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が2月6日、事務総長を本部長とする対策本部を立ち上げるなど、東京五輪への影響も懸念されている。今までの五輪で流行した感染症、そして東京五輪で危惧される感染症とは何なのか。感染免疫学と産婦人科の二足の草鞋を履き、「東京五輪では性感染症の拡大も心配」と話す日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授の早川智氏に話を聞いた(2020年1月27日時点での情報を基に、同日にインタビュー。全2回の連載)。 日本大学医学部病態病理学系微生物学分野主任教授の早川智氏 ──2019年12月に日本産婦人科医会で「インバウンド感染症と産婦人科診療―2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて」と題して発表されています。先生が過去の五輪やマスギャザリング状況を調べたきっかけは。 日本産婦人科医会のなかで僕が感染症をやっている数少ない人間だからです。僕自身、最初は普通の産婦人科医でしたけれど、感染症、特に母児感染と生殖免疫の研究をしてきて、2007年からは現在の病態病理学系...