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HPVワクチン積極的接種勧奨差し控え、6000人弱の超過死亡

レポート 2020年2月12日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

HPVワクチンの積極的接種勧奨を2013年から2019年までに差し控えをした結果、1994年から2007年までに生まれた女子では、一生涯のうちに、2万4600~2万7300人が子宮頸がんに超過罹患し、5000~5700人の超過死亡につながると推計されることが、北海道大学大学院医学研究院特任講師のシャロン・ハンリー氏らの研究で明らかになった。これは2013年の積極的接種勧奨差し控え前の接種率約70%が維持されていた場合と、現状の接種率1%未満を比較した結果だ。 しかし、12歳女子での接種率が2020年に70%になり、13~20歳女子の接種率についても50%にキャッチアップした場合、超過罹患と超過死亡は約6割、さらに現在は未承認の9価ワクチンを接種した場合には7~8割それぞれ抑制できると推計している。 その他、接種率1%未満の状態が続いた場合、今後50年間(2020~2069年)で、5万5800~6万3700人の超過罹患、9300~1万800人の超過死亡につながるとの推計も出している。 2月10日のLancet Public Healthのonline版で発表された。 日本ではHPVワクチ...