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クルーズ船で感染の検疫官、基本的な防護策徹底せず

レポート 2020年2月20日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

厚生労働省は2月19日までに、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で医療救護活動に従事している医師らに向けた注意喚起の文書をホームページで公開した。船内で従事し、新型コロナウイルスへの感染が確認された検疫官はマスクや手袋の交換頻度が十分ではなく、防護をせずに検体採取時に使った防護服に触れていた可能性があるといい、基本的な感染防護策が徹底されていなかったことが明らかとなった。文書は2月12日に検疫官の感染が判明したことを受け、2月14日付で作成された。 厚労省は、対策推進本部として出した「クルーズ船内で医療救護活動に従事されている皆様へ」と題する文書の中で、検疫官が感染した原因として以下の3点を挙げた。 マスクと手袋を着用していたものの、交換頻度が十分でなかったこと 手袋を着用したまま目や鼻、口などの粘膜を触れた可能性があること 検体採取時に使用し汚染物質が付着した可能性のある防護服に必要な感染防護をしないまま接触した可能性があること 疫学調査の結果、多忙を極める業務の中で、こうした基本的な感染防護策が徹底されていなかったことが判明したという。 防護策を強化「飲食時以外はサージカルマス...