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「検疫開始前にCOVID-19の実質的な伝播が発生」

レポート 2020年2月20日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

国立感染症研究所は2月19日、「現場からの概況:ダイヤモンドプリセンス号におけるCOVID-19症例」を公表、「2月5日にクルーズ船で検疫が開始される前にCOVID-19の実質的な伝播が起こっていたことが分かる」という、2月18日時点のデータを基にした「暫定的な結論」を公表した(詳細は、感染研のホームページを参照)。 検疫のきっかけとなった、香港の男性の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染が確認されたのは2月1日だが、1月19日から咳を認め、下船は1月25日。COVID-19の発症日が確定できたのは184人。1月19日から2月2日までの間にクルーズ船内の常設診療所に発熱で受診した患者数は79人、2月6日までは104人。 (2020年2月19日国立感染症研究所「現場からの概況:ダイヤモンドプリセンス号におけるCOVID-19症例」による) 「確定患者数が減少傾向にあることは、検疫による介入が乗客間の伝播を減らすのに、有効であったことを示唆している」とも指摘している。 クルーズ船は、2月3日に横浜港に入港。検疫官が4日までの2日間、乗員乗客の健康診断を実施。最初のCOVID-...