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新型コロナウイルスに我々はどう対峙すべきなのか(No.4)【押谷仁教授メッセージ】

オピニオン 2020年2月26日 (水)  m3.com編集部

東北大学の許諾を得て、WHO(世界保健機関)西太平洋地域事務局で感染症地域アドバイザーとして従事した経験を持つ、同大医学系研究科微生物学分野教授の押谷仁氏のメッセージを転載します。原文は2月22日付で東北大学大学院医学系研究科・医学部のホームページで公開されています。バックナンバーは、No.1(2月4日付)、No.2(2月12日付)、No.3(2月15日付)よりご覧いただけます。 (※小見出しはm3.com編集部で作成、挿入しています) この文章を書いている2月21日は、2003年のSARSの国際的な流行にとって非常に重要な日であった。ちょうど17年前のこの日に広東省広州で患者から感染した医師が香港のホテルに滞在していた。その1人の感染者からこのホテルの9階に滞在していた宿泊客の多くが感染しており、これらの人たちが体内にウイルスを保持したまま、ハノイ・シンガポール・トロントなどに移動することでグローバルな流行となった。このホテルでのたった1つの感染拡大がなければ、SARSのグローバルな流行は起きなかったかもしれないと考えられている。 17年後の今、最も大切なことは何か それから17年後...