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「医師の特殊性」議論、日医が検討会設置

レポート 2020年2月27日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

日本医師会常任理事の小玉弘之氏は2月26日の記者会見で、会内に「医師の特殊性を踏まえた働き方検討委員会」を設置したと発表した。5月半ばを目標に結論を得て国に提言する方針で、同氏は「2024年度に、医師に罰則つき時間外労働の上限時間1860時間が導入されると地域医療に大混乱が生じる。医師会をはじめとする医療界は真摯に受け止め対処する義務がある」と述べ、兼業・副業の問題や大学病院医師の働き方などについて検討する考えを示した。 小玉氏は設置の理由として、「地域医療を守る、医学の研究を推進するなどの多様な業務を担っている医師の特殊性を十分に踏まえているのか。また、医師の健康確保はもちろん大切だが、医療を受ける地域住民の立場に立った安心感のある医療提供体制を踏まえた検討がなされているのかという懸念の声は少なくない」と説明。兼業・副業を一般業種と同じく労働時間として通算した場合に、病院の日当直体制を維持できなくなるなどの懸念が日医のアンケートで明らかになったことを改めて強調した(『兼業規制、8割の病院が「宿日直の維持困難」と回答』)。 また、大学病院の医師は診療の他に教育と研究も担うが、「現状は診...