1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医師要請のPCR却下事例が30件、日医調査途中経過

医師要請のPCR却下事例が30件、日医調査途中経過

レポート 2020年3月4日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

日本医師会常任理事の釜萢敏氏は3月4日の記者会見で、医師がPCR検査を求めたにもかかわらず保健所の判断で行われなかった事例が3月3日時点で30件、7つの道県医師会から報告が上がったことを明らかにした。却下の理由は「重症ではない」が5件、「濃厚接触者ではない」が1件、検査能力が1件で、それ以外は特段の理由が明示されなかった。調査は2月26日に開始、3月13日まで行う。 関連し、医療保険担当常任理事の松本吉郎氏は、PCR検査の保険適用は当初3月5日の見込みだったが、3月6日以降となる旨の連絡を厚労省から受けたことを明らかにした。 医師会ごとの内訳は北海道1件、栃木県2件、神奈川県3件、静岡県2件、滋賀県3件、広島県6件 、熊本県13件。この他に、調査とは別に医療機関から日医への直接の相談が2件あった。 2月7日に「感染症を強く疑われる場合の柔軟な検査の実施」についての通知が日医から都道府県医師会、厚生労働省から都道府県に出ているが、その後も医師からの要請に保健所が応じないケースが出ている。釜萢氏は、「必ずしも明確な基準が示されるわけではなく、推測だが円滑に進まなかったのは検査態勢が弱かった...