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新型インフル特措法、なぜ新型コロナ感染症にも適用? -◆教えて感染症Vol.1

レポート 2020年3月10日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

m3.com編集部では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、感染症関連のニュースを読み解くための「キーワード」や「背景」をQ&A;形式で解説する連載を開始します。第1弾は、3月10日に改正案が閣議決定された新型インフル特措法について。今後も感染拡大や政府の動きを捉えて、随時、キーとなる用語や法制度の解説をお届けいたします。 Q 新型インフル特措法 って何? 新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、新型インフル特措法)は2009年の新型インフルエンザ流行を受けて、2012年に成立した法律です。新型インフルエンザが発生した場合、政府は首相を本部長とする新型インフルエンザ等対策本部を設置し、医療従事者らが予防接種を受けることができるよう指示します。 さらに、専門家で作る基本的対処等諮問委員会が国内外の臨床例を分析し、重症症例が通常のインフルエンザと比べて相当程度高いと判断した場合には、対策本部が「緊急事態宣言」を出し、区域や期間を指定して、私権の制限を含めた強い措置を講じることができるのも特徴です。しかし、これまで同法が適用された事例はありません。 Q 緊急事態宣言に...