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日本の状況「一定程度持ちこたえている」専門家会議

レポート 2020年3月10日 (火)  水谷悠(m3.com編集部)

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)は3月9日に会合を開き、現時点での「見解」をまとめた。日本では感染者数が増加傾向にあるものの、諸外国に比べれば増加のスピードを抑えられており、「爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないか」としている。副座長で地域医療機能推進機構理事長の尾身茂氏は会議後に記者会見で、「クラスター(集団)の早期発見・早期対応」、「患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保」、「市民の行動変容」が対策の具体的な戦略の3本柱で「当面の間、これら3つを強化するべきと考えている」と述べた(見解の全文は、厚生労働省のホームページ)。 尾身氏 「見解」では、新型コロナウイルス感染症の潜伏期間の平均が約5日、発病から報告までに平均約8日かかっていることから、ある時点での新規感染の状況については約2週間前のデータを見ていることになると指摘。そのため、2月27日を皮切りに安倍晋三首相から複数出された、一律休校などの各種の「要請」や、北海道の緊急事態宣言による外出自粛などの効果については、2週間が経過...