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次回改定への課題、医薬品フォーミュラリー - 幸野庄司・健保連理事に聞く◆Vol.5

インタビュー 2020年5月12日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――では今改定で積み残した課題とは何でしょうか。 一つは、適正な処方を進めるための医薬品フォーミュラリーです。人口の高齢化に伴い、ポリファーマシーや残薬などの課題が顕在化し始めているという流れの中で、今改定で議論の俎上に載せられたのがフォーミュラリー。「骨太の方針2019」では、「診療報酬について高齢者の多剤投与対策、生活習慣病治療薬の費用面も含めた適正な処方の在り方については引き続き検討を進める」と明記され、その施策を具体化するために2019年末にまとめられた「改革工程表」でも、「生活習慣病治療薬の費用面も含めた適正な処方の在り方について、2020年度診療報酬改定において必要な見直しを実施」とされました。 2020年度改定の積み残した課題として、「真の意味でのかかりつけ医機能の強化に向けた診療報酬上での評価の在り方」を挙げる幸野氏。 さらに今改定の基本方針の中でも、「医師・院内薬剤師と薬局薬剤師の協働の取組による医薬品の適正使用の推進」として、▽重複投薬、ポリファーマシー、残薬、薬剤耐性(AMR)や、適正使用のための長期処方の在り方への対応等、医薬品の効率的かつ安全で有効な使用を推進...