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「緊急事態宣言」の北海道、診療所の今

オピニオン 2020年3月16日 (月)  中川貴史(栄町ファミリークリニック院長)

都道府県別で最も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数が多いのが、北海道。2月28日には、鈴木直道北海道知事が「緊急事態宣言」を発表、学校休校をはじめ、さまざまな対策が打たれる中、一般の臨床医はどんな状況、思いで診療を続けているのだろうか。 日本プライマリ・ケア連合学会理事長の草場鉄周氏が理事長を務める医療法人北海道家庭医療学センターが運営するクリニックの一つ、栄町ファミリークリニック(札幌市東区)院長の中川貴史氏に、m3.com編集部の質問に答える形で寄稿していただいた(2020年3月15日時点の情報を基に執筆)。 Q:道内で最初の患者が確認されたのは、1月28日。2月半ばからPCR検査陽性例が増加。2月28日には知事が「緊急事態宣言」を出されました。いつ頃からCOVID-19への警戒心を高め、今もその状態が続いているのでしょうか。あるいは「緊急事態宣言」から約2週間で、少しは慣れといいますか、落ち着かれている状況なのでしょうか。 致死率、重症化率などは無症状者、軽症者なども含めた患者数全体である分母が分からない以上は判断が難しく、より重症な患者が検査対象となっている現...