医師が要請してもPCR検査できず、26都道府県で290件
レポート
2020年3月19日 (木)
小川洋輔(m3.com編集部)
日本医師会は3月18日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が疑われると医師が判断したにもかかわらず、各地の保健所などが運営する「帰国者・接触者相談センター」が検査を断る不適切事例が全国で290件に上ったと発表した。中にはCTで肺炎を確認しているのに、呼吸管理が不要なため、経過観察とされた事例もあったという。日医常任理事の釜萢敏氏は、「検査体制が不十分で応じられなかったのではないか」と述べ、今後の体制拡充の必要性を強調した。 日医は2月26日から3月16日まで、全国の都道府県医師会に対して、PCR検査を巡る不適切事例の報告を求めていた。その結果、26都道府県医師会から計290件が寄せられた。最も多かったのは大阪府の47件で、神奈川県(41件)、東京都(36件)、兵庫県(27件)、埼玉県(20件)と続いた。 都道府県別の不適切事例件数は以下の通り(記載のない県は報告なし) 北海道=7件 宮城県=4件 秋田県=3件 栃木県=2件 群馬県=10件 埼玉県=20件 千葉県=1件 東京都=36件 神奈川県=41件 長野県=4件 静岡県=6件 愛知県=13件 三重県=1件 滋賀県=6件 京...
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