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検察、再び有罪を求める、乳腺外科医控訴審結審(3月25日追記)

レポート 2020年3月24日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴され、一審無罪判決となった男性外科医に対する東京高裁での第3回控訴審(朝山芳史裁判長)が3月24日に結審した。検察側は一審で懲役3年を求刑しており、原判決を破棄するよう求めた。弁護側は改めて無罪を主張した。裁判所は被害を訴える女性患者の意見陳述を却下した。判決言い渡しは4月15日の予定。 第3回公判では、検察側、弁護側双方が弁論要旨を提出したので、25分ほどで閉廷した。主任弁護人の高野隆氏は弁護側弁論要旨を補足する形で、「本件は犯罪ではなく、典型的な(術後せん妄の)症例。問題は日本ではあまり報告されてない症例で、本件病院では軽く扱われてしまった。A氏には治療が必要。被った被害は性犯罪ではなく、医療現場における不十分な認識がもたらした事態である」と語った。 起訴事実は2016年5月10日午後2時55分から午後3時12分までの間、柳原病院の病室内において、手術後で抗拒不能状態にあり、ベッドに横たわる女性患者A氏に対して、診察の一環として誤信させ、着衣をめくって左乳房を露出させた上で...