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東京医大、女子・浪人生へ受験料返還、判決が確定

レポート 2020年3月24日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

東京医科大学は3月23日、医学部入試の得点調整で不利益を被った女子や浪人の元受験生に対して受験料などの返還義務があると確認された東京地裁の判決について、「真摯に受け止め、控訴しない」と発表した。原告の特定適格消費者団体「消費者機構日本(COJ)」も控訴しない考えで、判決が確定する。COJは1カ月以内に、元受験生ごとの返還額を決める簡易確定手続の開始申し立てを行う予定で、早ければ2カ月後には元受験生に対して手続きへの参加を呼びかける見通しだ。 COJ専務理事の磯辺浩一氏は、「被害の早期解決を図るという観点から言えば、好ましい判断だ」と述べ、東京医大の方針を評価。「手続きを早く進めたいので、今後も情報開示や問い合わせへの対応で協力してほしい」と呼びかけた。 今回の訴訟はCOJが2018年12月、国指定の消費者団体が被害者に代わって金銭の返還を求めることができる「消費者裁判手続特例法」に基づいて、東京医大を提訴したもの。2020年3月6日、得点調整が法の下の平等を定めた憲法14条1項や大学設置基準の趣旨に反するもので「違法である疑いが極めて強い」と断じ、受験料(6万円)や受験票の送料、送金手...