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専門家不在の市中病院でCOVID-19発生、相模原中央病院の医師はどう立ち向かったのか

オピニオン 2020年3月29日 (日)  高田浩次(相模原中央病院脳神経外科)

2月13日、日本で初めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡患者が発表された。その80代女性が一時期入院していたのが相模原中央病院である。その後、死亡した女性を担当していた看護師1人と入院患者3人の計5人に感染が確認、その直後から外来、入院と全ての病院機能を停止した。3月3日から一部外来を再開、同24日には外来と入院診療を再開したが、日本で初めてのCOVID-19によって亡くなられた患者を体験した同病院は、外科系を主体とした2病棟と地域包括ケア病棟1病棟を有する160床の市中病院で、感染症・呼吸器科の専門医はいなかった。 専門医がおらず、連日メディアで病院名が報道される混乱した難局と、現場の医師たちはどのように向き合ったのか。同病院の医師は、3月11日、日本感染症学会にいち早く「市中病院で経験した、人工呼吸器装着が必要であった重症COVID-19肺炎の感染対策、治療について」とするレポートを発表。その思いはどこにあったのか。脳神経外科の高田浩次氏が、書面で質問に答えた。 ──2月1日に相模原中央病院に入院した女性患者が6日に転院し、13日には転院先の病院で死亡、COV...