1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 専門家会議「医療崩壊」に警鐘、オーバーシュート前でも「体制逼迫」

専門家会議「医療崩壊」に警鐘、オーバーシュート前でも「体制逼迫」

レポート 2020年4月2日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)は4月1日、第10回の会合を開き、新たな「状況分析・提言」を取りまとめた。国内でも感染者数の急増により「医療供給体制が逼迫しつつある地域が出ている」と、オーバーシュート(感染爆発)よりも前に医療崩壊が起こる恐れを指摘し、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫の5都府県は「今日明日にでも抜本的な対策を講じることが求められている」と明記した。医療従事者に対しては、体調不良時の自宅待機やマスク着用の徹底を呼びかけ、院内感染のリスクに警鐘を鳴らした(資料は厚生労働省のホームページ)。 記者会見する(左から)武藤教授、西浦教授、尾身副座長、脇田座長 専門家会議は3月19日にも「状況分析・提言」を取りまとめているが、その後の2週間で東京都などの感染者数が急増していることから、医療提供体制や自治体、市民の取り組みについて、より踏み込んだ提言をまとめた(『入院は重症者優先、「変更検討を進めるべき」、専門家会議』を参照)。 会議後に記者会見した専門家会議副座長で、地域医療機能推進機構理事長の尾身茂氏は、「我が国では諸外国のような...