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感染爆発時の人工呼吸器「再配分」容認などを提言

レポート 2020年4月2日 (木)  坂口恵(m3.com編集部)

3月30日、生命・医療倫理研究会は「COVID-19の感染爆発時における人工呼吸器の配分を判断するプロセスについての提言」を発表した。日本国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染爆発が起き、人工呼吸器の不足という未曾有の臨床倫理上の問題に直面することを想定した、人工呼吸器の配分のプロセスのひな形、基本となる考え方を提示した内容だ。人工呼吸器が不足した状況下では災害時のトリアージと同様、救命の可能性の高い患者を優先することを記載。そのために必要な体制やプロセスを示した。さらに、人工呼吸器が払底した状況下においては、一人の患者から別の患者への「人工呼吸器の再配分は許容され得る」との見解を示した(提言は、生命・医療倫理研究会のホームページ)。 提言を契機とした検討求める 提言は同研究会所属の医師、倫理学者、弁護士、看護師の多職種から成る5人の有志により作成され、医師の査読を受けている。「試案につき、何らの拘束力もなく、法的、倫理的妥当性を保証するものではない」とのただし書きが付されている。 その上で、「日本でCOVID-19の感染爆発が現実となった場合、人工呼吸器をはじめとす...