初診のオンライン診療、「時限的措置」で一部解禁へ

厚生労働省は4月2日の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」（座長：山本隆一・医療情報システム開発センター理事長）で、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染拡大を踏まえ、感染を恐れ、受診控えが起きていることなどから、「時限的な措置」として、COVID-19疑い、軽度の発熱、腹痛を訴える場合などを対象に、初診から電話やスマートフォンなど、電話等情報通信機器を活用した診療（以下、オンライン診療）を認めることを提案した（資料は、厚労省のホームページ）。 現在・過去に受診歴のある患者か否か、かかりつけ医等からの情報提供がある患者かなどに場合分けし、4つのケースを提示。うち3つのケースについては構成員のほぼ了承が得られたが、「過去に受診履歴のない患者に対して診療を行う」ケース（下図のケース3）については、反対や慎重意見が相次ぎ、山本座長は「現場の先生方は、かなりリスクが高いと考えている。とはいえ、医療が危機的な状況になった時に、何もできないよりはいいことがあるかもしれない」と述べ、簡単に初診からオンライン診療を利用しないよう、そのリスクも国民に十分に説明しな...