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【フランス便り】ドメスティック・バイオレンス、虐待上昇

オピニオン 2020年4月3日 (金)  奥田七峰子(日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員)

3月17日に、 外出禁止令が出てから2週間が過ぎたフランスでは配偶者によるDV(ドメスティック・バイオレンス)および子どもへの虐待の問題が明らかになって来ています。3月31日、Marlene Schiappa(マルレーヌ・シアッパ)男女平等と差別問題担当官室国務長官は、「先週1週間でのパリ警視庁管轄地域における配偶者によるDV件数が36%上昇した」と発表。当然、これは警察が把握できた件数だけです。特に助けの届きにくい子供への虐待が心配です。 「間違えでも良いから、疑わしい声や音が聞こえたら、こちらの電話番号、SMS、ホームページへ」というCMが流れ始めました。 「精神的問題(うつ・パニック・依存症等)には、こちらの電話番号」へという仏赤十字のメッセージもあります。心理的サポートとしては、医療従事者専用のホットラインもあります。 政府とNPOの活動の他に、仏薬剤師会も、最寄りの薬局に相談しましょう、と呼びかけています。警察や精神科医に行くのは躊躇してしまう人がいるからなのでしょう。 マスク ガリレオが「それでも地球は回ってる…」とつぶやいた時、センメルヴェイスが手を洗うことの重要性を、周...