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軽症者にはPCR検査推奨せず、自宅待機を促進

レポート 2020年4月3日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

日本感染症学会と日本環境感染学会は4月2日、「新型コロナウイルス感染症に対する臨床対応の考え方―医療現場の混乱を回避し、重症例を救命するために―」を発表した。重症者の命を守ることを最優先とするため、軽症者にはPCR検査を推奨せず、自宅待機を促した。自宅待機とした場合は、毎日電話で健康状態を確認するほか、家庭内での感染拡大防止を徹底するよう呼びかけた。サーベイランスは抗体検出法で実施することとしたほか、開業医などのオンライン診療や処方、保険診療の認可を検討する方針も示した(資料は、日本感染症学会のホームページ)。 国内の状況を巡っては「4月1日現在、何とか持ちこたえている」との認識を示した上で、「ここ1~2週間で複数の地域での感染爆発のリスク上昇が報じられる状況になってきた」と懸念を表明し、(1)医療機関の混乱を減らすための軽症者の自宅待機の促進、(2)感染者への差別防止、(3)医療従事者の心のケア――などを求めた。今後に向けて、「感染症病棟のベッドの占拠率が高まっていく中で、感染症診療の在り方を柔軟かつ適正に変えていくことが必要になる」と強調した。 サーベイランスは抗体検出法で 検査方...