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【フランス便り】心理面からみたフランスのCOVID-19

オピニオン 2020年4月20日 (月)  奥田七峰子(日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員)

3月17日から始まったフランス全土への外出禁止令も、5月11日で緩和されると見られています。 緩和の最低条件として、(1)陽性者位置情報アプリの導入、(2)優先度の高い人(医療従事者、咳・発熱などの症状のある患者)から順に必要な全ての国民にPCR検査または抗体検査が実施できる体制、(3)全国民に配布するマスク、の3点の準備完了が挙げられており、現時点ではいずれもまだクリアできていません。4月13日にマクロン大統領はテレビ演説を行い、「外出禁止令緩和後も、高齢者は、継続して家にいるように」と発言し波紋を呼んでいます。 自由 比較的お元気で活動的な高齢者の団体(Old’Up)、人権団体(Ligue des Droits de l’Homme)、そして驚くことに高齢者介護施設長協会(Association des Directeurs au Service des Personnes Agees)も、これを「年齢差別」と訴え、年齢を問わず、全国民の 同時の緩和を求めると発表しました。無論、高齢者自身のためを思っての発言であることは理解されているのですが、それよりも、他の世代の国民と「平等」な...