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研修医のギャップととまどいに備える

オピニオン 2020年4月26日 (日)  志賀隆(国際医療福祉大学准教授/同大成田病院救急科部長)

医師も卒後20目を迎えると、いろいろな研修医の先生に出会います。ここ数年で一番驚いたのは「先生!なんで社会人って、毎日朝8:30に出てこないといけないでのでしょうか?学生時代と違ってとっても負担です。結果を出せばいいじゃないですか?」と初期研修医の先生に言われたことでした。「入職数か月の初期研修医の先生の出す結果とは何なのか?」と自問したことを覚えています。 ということで今回は新型コロナウイルス感染症関連で忙しい我々の職場で、どのように初期研修医の先生方を迎え、育てていくか?について考えてみたいと思います。 オリエンテーション期間に元気だった研修医の先生にも注意が必要 職業倫理、社会保険、接遇、問診の基本、診察の基本、静脈路確保や縫合などの基本手技などなど、研修医の先生がオリエンテーション期間で学ぶことは多々あります。加えて、今は新型コロナウイルス関連の自粛もあります。懇親や気分転換、ストレス解消のために同僚と飲みにいくことも容易ではありません。場合よっては、研修医の先生の終業後の懇親会に端を発すると考えられる集団感染なども報告されています。 学生から研修医という大きなトランジションを...