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東大、300人規模のCOVID-19抗体検査実施へ

レポート 2020年4月24日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

東京大学医学部附属病院は近く、臨床研究として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の抗体検査を始める。IgM抗体の検査を従来のPCR検査と組み合わせることで精度を上げるほか、IgG抗体の抗体価を調べることで再陽性のリスクを下げる狙いがある。研究によって抗体検査の精度が確認されれば、抗体を持つ医療従事者が患者の診療に当たるなどして、医療崩壊や感染拡大の防止につながる可能性もある。 東大病院検査部と東大先端科学技術研究センターが共同で、CLIA法(化学発光免疫測定法)を用いて、血液内の抗体価を検査する。検査には「iFlash3000:Chemiluminescence Immunoassay Analyzer」と300人分の測定試薬(いずれも販売元は、医学生物学研究所MBL)を使用。既に学内の倫理委員会の承認を得ており、今後、検査機器や検査キットの性能評価を目的として抗体測定を実施する。 東大先端研名誉教授の児玉龍彦氏は、「今回の抗体検査は、遺伝子の検出に依存する PCR 診断法に加えて、ウイルスを認識するIgM抗体の検査から、診断法をより正確にし、潜んでいるウイルスを捕まえる方法を...