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「接触の8割減、どう評価?」西浦北大教授が解説

レポート 2020年4月25日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

北海道大学大学院医学研究院教授で、厚生労働省の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するクラスター対策班のメンバーである西浦博氏は4月24日の記者意見交換会で、「接触の8割減」は、「感受性人口」と「接触率」の積から評価すると説明、来週には都市部など感染者数が多い地域について、その評価結果を地域別に分かるようなビジュアルデータで公表する意向を示した。PCR検査体制が万全ではない中、流行動態分析の正確性に疑問の声も上がるが、補正等を行っているとも説明した。 北海道大学大学院医学研究院教授の西浦博氏は、感染症の数理モデルの専門家。 「感受性人口」とは、人の流れに相当(人流)。「接触率」は、一人が何人と接触したかという指標だ(時間で評価)。いずれも携帯電話会社の位置情報などを基に分析している。人と人との接触を8割減らすよう呼びかけているのは、「個人が自分で減らすことができるのは、接触率」(西浦氏)という理由からだ。 政府は、「東京主要駅周辺における人の流れの推移」や「13の特定警戒都道府県の人口変動分析」などのデータを公表している(内閣官房のホームページ)。人の流れが80%減少しない...