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感染研「欧米経由(第2波)の輸入症例が拡散」渡航・行動自粛前に流入許す

レポート 2020年4月30日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

国立感染症研究所は4月27日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のゲノム分子疫学調査の結果を公表した。国内で検出されたウイルスをゲノム配列ごとに分類すると、当初拡散した中国・武漢やクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を由来とするウイルスが消失へ転じる一方、3月以降、欧州を起点とするウイルスが全国へ拡散している実態が浮き彫りとなった。感染研は「3月末から4月中旬における日本の状況は、初期の中国経由(第1波)の封じ込めに成功した一方、欧米由来(第2波)の輸入症例が国内に拡散したものと強く示唆された」と結論づけている(詳細は感染研のホームページ)。 感染研は、全国の地方衛生研究所などの協力を得て、国内の新型コロナウイルスSARS-CoV-2(一本鎖プラス鎖RNAウイルス、全長29.9 kb)のゲノム配列を確定。国内では4月16日現在、562人の患者から分離したウイルスのゲノム解読を実施しているほか、ダイヤモンド・プリンセスの乗員・乗客70人分のゲノム情報を確定している。SARS-CoV-2は2019年12月の発生から約4カ月の間に、「少なくとも9塩基ほどの変異がランダムに発生してい...