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新型コロナウイルス感染症治療薬、特例承認の対象に

レポート 2020年5月2日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

政府は5月2日、持ち回りで閣議を開催し、薬機法の施行令を改正し、薬事承認審査を簡略化できる特例承認の対象として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係る医薬品を追加した。候補となるのは、FDA(米食品医薬品局)の緊急時使用許可を5月1日(現地時間)に取得したレムデシビルだ。米ギリアド・サイエンシズの日本法人から申請が出されれば、1週間程度で承認される見通し。安倍晋三首相は4月28日の衆院予算委員会で、「レムデシビルの特例承認に向けて作業を進めている」と発言していた。 FDAの緊急時使用許可の下では、重度のCOVID-19患者が対象で、人工呼吸器やECMOを必要とする患者には10日間投与、処置を必要としない患者には5日間投与を推奨。5日間投与で改善が得られない場合には最大で5日間延長することが可能だ。今後、申請を踏まえて審査し、日本での対象患者、用法用量などを決めることになる。 特例承認とは、薬機法の第14条の3で、(1)国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品であり、かつ、当該医薬品の...