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「家から一歩も出られないのが非常につらい」

オピニオン 2020年5月10日 (日)  神田橋宏治(医師、DB-SeeD社長)

さて25回目です。皆さんもそうであったかもしれませんが、我々産業医もあれよあれよという間に新型コロナウイルス感染症の大嵐に巻き込まれて、いつの間にか「歴史」の中に生きているようになってしまった感があります。 この1カ月間で産業医先の多くで、大半リモートワークを取り入れるようになってきています。3月末くらいまではほとんどが出勤していたので、手洗いの仕方や距離の取り方、エレベーターで話さないように等の指導が多かったのですが、最近は衛生委員会も私自身、そして参加者のほとんどが遠隔になっていたりしています。実際リモートワークになってみると、多くの社員が今までにはなかった色々な健康問題に悩んでいることに気が付きます。 「オンオフの切り替え、ネクタイで」 個人情報保護のために多少脚色していくつかの例を挙げます。 「家から一歩も出られないというのが非常につらい」とおっしゃる方が結構いらっしゃいます。これは人との接触を避ける「Stay Home」という言葉の誤解によるものです。「例えば誰もいない公園を散歩するとします。誰もいないのですから人とは接触しませんよね。多くの方は家の中に引きこもっていると、精...