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尾身氏「見えない感染続き、冬の到来待たず再び拡大」第2波に警鐘

レポート 2020年5月20日 (水)  小川洋輔(m3.com編集部)

政府の基本的対処方針等諮問委員会会長を務める尾身茂・地域医療機能推進機構(JCHO)理事長は5月20日、衆院予算委員会の参考人質疑に出席し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、「仮に全都道府県が緊急事態宣言から解除され、報告者数のゼロが短期間続いたとしても、見えない感染が続いていると考えるべきだ。冬の到来を待たず、再び感染の拡大が起こることは十分予測される」との見通しを示した。アビガン(一般名ファビピラビル)を巡っては、副作用を説明した上で同意を得られた高齢者に対して早期に投与するのが望ましいなどとする個人的見解を述べた。 尾身氏は現在の感染状況について、「市民の皆さまの懸命なる努力のおかげで、感染は今のところ確かに収束の方向に向かっている。日本は法律的拘束力を持たず、他国のようなロックダウンをせず、爆発的な感染拡大を今回一応回避できたのは極めて困難な状況に対する市民の努力のたまものだ」と評価。「東京都を例に取って言えば、3月上、中旬の感染者が急速に増加する直前のレベルまで戻っている」と言及した。 西村康稔経済再生担当相は5月14日、緊急事態宣言の解除の目安を発表した...