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「日本の地域医療に役立ちたい」数々のハードルを越え日本の医師免許を取得-李英伊・日野病院医師に聞く◆Vol.3

インタビュー 2020年6月24日 (水)  南文枝(m3.com契約ライター)

岡山県境の山あいにある人口約3000人の鳥取県日野町。町の医療を担う日野病院の内科医師、李英伊(イ・ヨンイ)氏は、韓国・ソウル出身。韓国の大手紙、東亜日報の記者から医師へと転身し、さらに日本の医師免許も取得した異色の経歴の持ち主だ。47歳にして韓国で医師免許を取った李氏が、日本の医師国家試験に合格し、日本の医療機関で働くまでには、さまざまなハードルがあった。(2020年3月25日にインタビュー。全4回連載) ――日本の地域医療に興味を持った経緯について、詳しく聞かせてください。 私が医学を学んだ梨花女子大学校医学専門大学院には、東京女子医科大学との間に学生交換のプログラムがありました。私は日本語が話せたので行ってみようかなと思い、4年生の時に1カ月間、東京女子医科大学で研修しました。そして、たまたま選んだ内科で、内分泌学が専門の高野加寿恵先生(現在は東京女子医科大学名誉教授)と出会いました。 高野先生から、「日本語ができるのなら」と日本の医師免許も取ることを勧められました。日本の国家試験の問題集までプレゼントしてくれて。彼女がその時に、「日本には医者が足りないところがたくさんあるから、...