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医師やパラメディカル、行政などが連携して支える地域医療にやりがい-李英伊・日野病院医師に聞く◆Vol.4

インタビュー 2020年6月28日 (日)  南文枝(m3.com契約ライター)

岡山県境の山あいにある人口約3000人の鳥取県日野町。町の医療を担う日野病院の内科医師、李英伊(イ・ヨンイ)氏は、韓国・ソウル出身。韓国の大手紙、東亜日報の記者から医師へと転身し、さらに日本の医師免許も取得した異色の経歴の持ち主だ。鳥取大学医学部附属病院での臨床研修を経て、2018年12月から日野病院の常勤医となった李氏に、日本の地域医療の印象などについて聞いた。(2020年3月25日にインタビュー。全4回連載) ――現在は、外来患者や入院患者の診察のほかに、週1回、訪問診療をしています。韓国にも訪問診療の制度はありますか。 私の知る限りでは、日本のような訪問診療制度はありません。鳥取に来る前に、休みの日に近所の人を診ることはありましたが、ボランティアでやっていました。 しかし、韓国では2017年から、家での看取りを決めた末期がんの患者や、ホスピスの患者など緩和医療を受けている限られた人を訪問する制度が始まりました。この制度が定着すれば、訪問診療自体が広まるとは思います。 韓国・江原道でのボランティア診療の様子(提供:李氏) ――それなら日本で訪問診療をすることに戸惑いはなかったのでし...