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COVID-19貧困層に拡大なら「制御不能」 - 田邉文・在コートジボワール大使館医務官に聞く

インタビュー 2020年5月24日 (日)  聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)

中国に端を発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、韓国やイランでの流行を経て、3月以降は欧米で猛威を振るっている。米国をはじめ先進国でも医療崩壊や都市封鎖といった混乱が広がる中、懸念が高まっているのが医療や検査の態勢が貧弱な発展途上国での感染拡大だ。WHO(世界保健機関)はアフリカで流行した場合、「数千万人が感染する恐れがある」との声明を発表し、危機感を募らせている。 アフリカ西部の大西洋沿いに位置する人口約2500万人のコートジボワールでは、5月19日時点で2153人の感染、28人の死亡が発表されているが、これらは氷山の一角との見方がある。緊急事態宣言、都市封鎖、市民による検査施設設置への妨害――。混乱が広がる現地の様子を日本大使館で医務官を務める田邉文氏に聞いた(2020年5月上旬に書面でインタビュー)。 ※本稿は筆者の個人的見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。 国内最大の公立病院であるトレッシュ大学病院で診療を待つ患者。最先端の医療機関でも衛生水準は決して高くない(田邉氏撮影) COVID-19を巡るコートジボワールでの主な出来事 3月11日...