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独自「緊急事態宣言」、初診・救急・予定手術をストップ - 井田博幸・慈恵医大病院長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2020年5月29日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の患者対応から始まり、「Team COVID-19」を立ち上げ、院内でPCR検査体制を確立、社会的要請に応えるため、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診療とともに特定機能病院としての機能を果たしてきた東京慈恵会医科大学附属病院(以下、慈恵大学病院)。ピーク時には1日30人を超すCOVID-19入院患者に対応してきた。一方で、4月初旬に院内感染が発生、4月4日には独自の「緊急事態宣言」を出し、初診、救急、予定手術の診療制限という厳しい対応を行った。 外来患者には全例に問診、サーモグラフィー、体温測定によるチェック、入院患者には全例PCR検査を実施するなど、外来と入院ともに、“水際対策”を強化し、5月12日からは診療制限を緩和している。 想定される第2、3波に備えた他院へのアドバイスも兼ね、病院長の井田博幸氏に、COVID-19対応の基本方針とこれまでの取り組みを語っていただいた(2020年5月20日にインタビュー。全3回の連載)。 ――大学病院として、新型コロナ対応の心構えをし、対応について検討し始めたのは、いつ頃からなのでしょうか。 当...