全自病小熊氏、感染症病床「非効率、無駄とされてきた」
レポート
2020年5月29日 (金)
小川洋輔(m3.com編集部)
全国自治体病院協議会会長の小熊豊氏は5月28日の記者会見で、「今回の感染症を通して、医療を経済的な面からだけ考えるのはまずいと明らかになってきたのではないか。経営効率だけではダメだと強く訴えたい」と述べ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応の教訓を生かし、地域医療構想などを見直す必要があるとの考えを示した。政府に対する要望書では、地域医療構想の一連の議論をいったん凍結した上で、COVID-19終息後の仕切り直しを求めた。 記者会見する小熊会長 小熊氏は「感染症指定病院は感染症病床を何床か常に用意している。今までの地域医療構想では非効率的だと、お金の面から言うと無駄ではないかとされてきた。COVID-19を通じて、それを維持する重要性が分かったし、我々自身も強く認識した」と強調。地域医療構想について「今までは経営指標、経済的な面から効率的ではないところがやり玉に挙がっていた。そういうことを見直すことがあってもいいのではないか」と述べた。 医療機関でのCOVID-19対応を巡っては、「少なくとも400床以上の基幹病院は、中等症以上の、本当に治療しないと亡くなってしまう人を中心に...
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