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12万件のメール相談に医師1人で回答「プラスの面を見るように」- 山本晴義・横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長に聞く

インタビュー 2020年6月21日 (日)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長の山本晴義氏は現在、同病院のウェブサイトで「メール相談から学ぶコロナ感染拡大時におけるメンタルヘルス」を連載している。同病院では2000年から無料のメール相談業務を行っており、これまでの相談件数は約12万件。今年4月からは「両立支援外来」も開始した。新型コロナウイルス感染症流行で不安に感じている人に対しては、山本氏は「医療者はプラスの面を見るようアドバイスすることが大事」と語る(2020年5月19日にインタビュー)。 ――なぜメール相談業務を行っているのでしょうか。 そもそもの話ですが、新型コロナ騒ぎでオンライン診療も認められるようになりましたが、昔は電話やメールで医療行為をすることは医師法違反と言われました。メール相談業務を始めたのは2000年でしたが、実は上司からの指示でした。前身の労働福祉事業団だった時代で、組織改革の波にもまれる中で新しい活動を模索していましたが、現場はみんな反対でした。 労災病院には特別な役割があるとして、シンボリックにメール相談をやることになったのです。これまでに約12万件の相談を受け付けました。20年間で1日も休ま...