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【フランス便り】それぞれのロック・ダウン解除とニュー・ノーマル

オピニオン 2020年6月4日 (木)  奥田七峰子(日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員)

5月25日の安倍首相の緊急事態の解除宣言を、フランスの新聞、テレビ各社も大きく報道していました。 1億2600万人の人口、世界一高い高齢者率(28%)の国で、死亡者数は830人にとどまった日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策が、「ただ自粛の要請」をしただけであり、それをほとんどの国民が守った、という強い連帯感と一種の社会秩序が強調されて書いてありました。これにより、PCR検査の実施数はそれほど高くないが、自ずと潜在的陽性者が隔離されていた、と見ています。もちろん、課題はまだあるのでしょうが、まずはいったん「成功した」国として、医療従事者・国民全員、世界が賞賛する日本の医療とご自分を褒めてあげても良いのではないでしょうか。 経済的支援についても、消費支援目的で全国民に10万円を給付、“3密”の注意を引き続き行う必要を呼びかけ、ニュー・ノーマルで日常生活を再開しつつ、経済マシンを再稼働させている、とも書いていありました。 一方、こちらフランスは、ロック・ダウン解除から2週間が過ぎ、5月28日、6月からのロックダウン解除第2フェーズ(6/2〜6/21)のプランが発表されまし...