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「速い」PCR検査、「新宿モデル」で実現 - 検証・国立国際医療研究センター◆Vol.1

レポート 2020年6月5日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行の第1波で、再三にわたり問題視されたのが、PCR検査体制の不十分さ。第2、3波に備えるためにも、「医師が必要と判断」した際に、迅速にPCR検査が実施できる体制構築が必要だ。 それをいち早く実現したのが、東京都新宿区が運営する「新宿区新型コロナ検査スポット」だ。医師が診察したその日に検査、翌日の夕方には結果が判明するという「速さ」を実現している。設置場所は、国立国際医療研究センター病院(以下、NCGMと略)の敷地内。4月15日に発表した際には、「新宿モデル」として注目された(『新型コロナ対応の「新宿モデル」で“医療崩壊”防ぐ!』を参照)。 「新宿区新型コロナ検査スポット」検査件数(提供:NCGM) NCGM院長の杉山温人氏は、COVID-19対応における病診の役割分担の重要性を強調する。「いくら保健所に連絡をしてもつながらない、つながってもPCR検査を受け付けてもらえないなど、開業の先生方は必要なPCR検査ができないことに強いフラストレーションを覚えていたのだと思う」。一方で、NCGMは検査スポットのスタート前までは「発熱外来」を運営、初...