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東京女子医大と医師2人に1500万賠償命じる

レポート 2020年6月5日 (金)  小川洋輔(m3.com編集部)

東京女子医科大学病院に入院していた長濱裕美さん(当時43歳)が2014年に用法用量の16倍の抗てんかん薬ラミクタール(一般名ラモトリギン)を投与され、中毒性表皮壊死症(TEN)を患って死亡したとして、遺族が損害賠償を求めていた訴訟の判決が6月4日、東京地裁であり、佐藤哲治裁判長は同大学と医師2人に計1548万円の支払いを命じた。 判決後、記者会見する夫の明雄さん 訴状などによると、長濱さんは2013年9月に左前頭葉出血および脳腫瘍と診断を受け、別の病院で手術を受けた。2014年1月から女子医大病院で、化学療法をはじめ、抗てんかん薬デパケン(一般名バルプロ酸ナトリウム)などを服用していた。8月20日、職場で痙攣発作を起こし、同大学病院に救急搬送された際、担当した女性医師が、男性主治医と相談の上、ラミクタール200㎎/1日、抗てんかん薬マイスタン(同クロバザム製剤)5mgを処方。8月30日には、顔面紅潮や頸部などの湿疹様が見られ、白血球・血小板の減少もあったが、経過観察となった。9月2日に皮膚科でTENと診断され、9月9日に両側肺炎および肺出血で亡くなった。 ラミクタールの添付文書では、デ...