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【中国レポート】湖北省支援に赴いたひとりのICUに勤務する男性看護師の10年の物語

オピニオン 2020年6月28日 (日)  医脈通レポート

※m3.com編集部から エムスリーのグループ会社が中国で運営する医療者向け情報サイト「医脈通」に掲載された記事を転載します。本記事は5月12日付の掲載です。(文:医脈通編集部/翻訳:聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院医療安全管理室・吉野茂/監訳:児玉貴光) 2020年5月12日、戴帽式から10年が経ち、唐立氏(仮名)は以前より成熟し、かつてのあどけなさはなくなっていた。 この日、彼はWeChat(註:中国版LINE)の自身のプロフィール写真を更新し、両手に明るい黄色の花を持ち、胸に共産党員のバッジを付け、自信に満ちた笑顔を浮かべ、目は真っすぐ前を向いていた。 看護師として10年奮闘し、更に武漢から帰ったばかりの自身を記念した。唐立氏は、湖北省へ赴いた4万2,000人の医療支援メンバーのひとりでもある。 間違って、彼は男性看護師の世界に入った その年、農村家庭の出身だった唐立氏は、大学受験の成績は合格ラインぎりぎり3本線(註:中国の入試は、点数ではなく成績の分類毎に進学可能な大学がグループ分けされている)で、家族や友人と相談することなく専門欄に「看護」と記入した。 大学に入学し、クラス...